中国の無錫に、その名も水滸城という場所がある。中国のTVドラマ「水滸伝」の為に作られた撮影所だが、観光地として一般にも公開されている。 今回の目的地・無錫の水滸城
自分も2000年の9月に訪れたが、無錫というところは上海から結構近い。だから唐突に企画を考えてみた。 上海のYMCAホテル・青年会賓館の外観(10秒,mpg,840KB)
今日の出費 水:6元
初日はだいぶ疲れているのに、乗る列車が早いため今日は朝の4:30に起床。いつの事だが、のんびりした旅行になどならない。 エクストラベッドを追加しているところ (10秒,mpg,858KB
話の趣旨は全く分かりません (16秒,mpg,1.3MB)
……まぁやっぱり憶えてなどいないわな。楊志のヒゲが付け&描きヒゲになっていたのもちょっと哀しい。以前は自前ヒゲだったのに。武大饅頭も焼きたてではなかったのであまりおいしくない。 あちこちにあるセットは、撮影の便宜のため看板のたぐいがほとんど外されたり変えられたり、なので「ここは潯陽楼だったなぁ」とか、記憶に頼って尋ねるしかなかった。 樹脂製の好漢人形を発見。百八体全部ある、というので、在庫の入った段ボールからいくつかをチョイスしようとしたら、店頭に出ているものはバラ売りするが、在庫からはできない。買うなら百八体全部買え、と言われた。仕方なく轟天雷凌振の人形だけを買う事に。どの好漢にも粋な小道具が付いていて面白いが、顔がいまいち。
左側の「版権所有」の文字がなんかムカつく
昼食の後、軽い気持ちでとなりの三国城まで歩いた。 特に蜀のスペースは大人気。石像も一番数が多い
団体客も学生も家族連れもいて、とにかく大にぎわい。水滸城の閑散ぶりとの違いに、目が点になった。
古代の楽器を使った演奏ショー (14秒,mpg,1.1MB)
馬を使った大アトラクションが大人気 (25秒,mpg,2.2MB)
お、見つけました、水滸城のアトラクションのメニュー。なぜか三国城にだけ貼り出されている。 ちゃんと水滸城にも貼れよこんちくしょう。
↑9:00の次が15:00って何だ…… 並びがバラバラなので見やすくまとめると↓
観客が多い分、スタッフも多く、全体の演出に努力と工夫が見られ、とても楽しかった。その分、水滸城の脱力さが残念でならなかった。人を誘ってまた水滸城に来ようという企画だったが、一番肝腎なところでNGになってしまったのだ。 我々は三国城を出てタクシーでホテルへ帰った。
ちょっとだけ見られた「楊志、刀を売る」のアトラクション (11秒,mpg,0.9MB)
タクシー:割り勘で計45元
最終日。予定では列車は午前8時25分に出る。 無錫の駅から列車に乗り、一時間半ほどで上海に到着。午前10時、あいかわらず駅前は人が多い。どんな季節もどんな時間でも変化しないような不思議な光景だ。日本では終電が行くと駅が閉鎖するが、中国では24時間駅が開いて列車が走っているからである。線路の整備っていつやるんだ? タクシーに乗って豫園へ向かう。豫園の中には入らないが、ここの周りには工芸品などの店がひしめいていて土産を選ぶのに事欠かない。
豫園
笠原さんが印鑑を買う事になった。お店の小姐が高い石を出してふっかけてくる。相場はよく分からないが、ずいぶん高くされている事は確かだ。始めは380元の石を出してきたので「高すぎる」というと、小姐はにっこり笑って我々を奥へ呼び、480元の石を持って来た。ふむ、値切り交渉する意志があると見て、わざと良いものを見せて来たな。一度大きく前に出て、後退しながら敵を斬るという戦法のようだ。それならこちらも受けて立ってやろう(人の買い物だけど)。 小姐が「これはいい石、480元だけど、いくらならよろしいですか?」といって電卓を差し出す。笠原さんは「100,Please.」と英語で応じるが、向こうは聞いているのかいないのか。代わりに自分が電卓に打つ。「80」。勝手に二桁代に落としてみた。さすがに小姐は渋柿をかじったような顔で「それはひどい」と拒否する。分かっている、これはジャブだ。小姐は次に電卓に「200」と打ち出した。いきなり半値以下に下がる。これは売る気満々だ。同時に、原価が相当安い事の証明でもある。この値段は、文字数指定なしで彫り代込みだというのに。慣れていない日本人観光客ならここで落とすところだろう。この小姐はかなり場数を踏んでいるぞ。 笠原さんもこの下落には驚いたが、さすがにすぐには手を打たない。その意を得て、今度は「150」と打つ。小姐はすかさず「180」と打ってきたので、「これ以上は出せない」という顔をすると、小姐は「わかりました」とOKを出した。かなり負けさせたような感じはするが、底値よりはまだまだ上だったのだろう。 考えてみれば欧米人の観光客には印鑑など記念品にしかならないが、日本人には実用性の高い日常品であるし、国内で作れば安くない上に日数もかかる。だからたまに日本人客からがばっとぼったくれれば商売が成り立つのだろう。実際に文字もきれいに彫られていて、立派な印鑑ができていた。 その後小腹が空いたので包子を見つけて買う。これはなかなか旨かったので、旅の目的の一つも果たせた。 時刻は12時半を周り、ここでよんたいさんとはお別れしてタクシーに乗り龍陽路駅を目指す。ここは上海国際空港へと直結する、中国ご自慢のリニアモーターカーが走っている駅である。市街地からは遠く、まだ人々の足としては力不足だが、今後は距離を伸ばしていく予定だという。広い中国には便利な乗り物になるだろう。 我々二人はチケットを買い、いそいそと乗り込んで発車を待った。一旦浮き上がってから始動するのかと思っていたが、ずっと浮いてるものなのね。いきなり動き出してびっくりしたが、音や振動は車輪のある列車とさほど変わった感じはしなかった。むしろ車輪があるんじゃないかと疑いたくなるくらい。しかし磁浮車(リニアモーターカーの中国語名)は瞬く間に速度を上げ、景色をばんばん後ろに飛ばし、とうとう音速を越えた。かなり揺れが強くなったものの、そのまま速度を維持して空港へと走り続けた。やがて少しずつ速度を落とし、空港へと到着する。乗車時間はわずか八分であった。タクシーで空港まで行くには一時間を要するので、短縮なんてもんじゃないくらい早かった。 ホームと車体
超音速・リニアモーターカー (17秒,mpg,1.4MB)
空港にてチェックインをすませ、喫茶店でくつろぎつつ水滸伝の話などをして時間を潰す。 (完)
今日の出費 菓子:14元
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