だい22かい ヨウユウとセキシュウ
 
 さて、ソウコウがおとうさんをつれてきたのをみて、コウソンショウが、いいました。
「わたしも、こきょうのははに、あいたくなりました。すこし、おひまをください」
 こうして、コウソンショウはたびにでましたが、これをみたリキが、
「オレも、おふくろをむかえにいきてぇ」
 といいました。みんなはしんぱいしましたが、リキはひとりでいってしまいました。
 
 リキは、とちゅうでにせもののリキをやっつけたり、せっかくあえたおかあさんがとらにたべられたりと、いろいろありましたが、(保護者の方に注意:原作でもこんなです)りょうざんぱくにかえってきました。
 
 しかし、コウソンショウは、なかなかかえってきません。コウソンショウは、まほうのようなじゅつがつかえるので、りょうざんぱくには、なくてはならない人です。
 そこでゴヨウは、タイソウにたのんで、コウソンショウのようすをみにいってもらうことにしました。
 
 タイソウは、あちこちをさがしまわりましたが、コウソンショウのゆくえがわかりません。しかたなく、とちゅうでしりあった、ヨウリンやハイセンたちをつれて、りょうざんぱくへとかえっていきました。
 
 さて、タイソウがしりあったなかに、ヨウユウというおとこがいました。この人は、そのときはまだ、りょうざんぱくにはいかず、やくにんのしごとをしていました。
 ヨウユウは、まちのゴロツキにからまれているところをたすけてくれた、セキシュウというおとことしりあいました。きけば、セキシュウはこのまちにきたばかりだというので、ヨウユウは、じぶんのいえによんであげました。
 
 ヨウユウには、コウウンという、きれいなおくさんがいました。しかし、この人は、ヨウユウにかくれて、ハイニョカイというへんななまえのおぼうさんと、うわきをしていたのです。
 セキシュウは、この二人がヨウユウをだましているのをしり、がまんができなくなりました。あるばん、いつものようにやってきたハイニョカイをまちぶせ、これをきりころしました。
 
 つぎのひのあさになって、セキシュウは、ヨウユウにわけをせつめいしました。
 これまでだまされていたとわかったヨウユウは、つまのコウウンをやまにつれだし、ひとおもいにきりころしてしまいました。
 ヨウユウが、いいました。
「さて、これからどうしようか」
 セキシュウがこたえました。
「いっしょに、りょうざんぱくへいきましょう。こんなおかしなよのなかは、まっぴらごめんです」
 
 こうして、二人はりょうざんぱくめざしてあるきはじめました。
 
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