だい7かい ざいほうをうばえ
ライオウがたずねたチョウガイというひとは、とてもつよく、また、めんどうみのよい、おやぶんはだのひとです。
チョウガイのいえにつくと、ライオウはチョウガイにいいました。
「おてらのなかに、あやしいおとこがいました。やくしょへいくまえに、ちょっとこちらでひとやすみさせてもらえませんか」
チョウガイは、ライオウとぶかたちをねぎらって、おさけをだしました。
チョウガイは、
「いったい、どんなやつをつかまえたんだろう。こっそり、みてくるか」
とおもい、おとこをとじこめたへやにいってみました。おとこは、つるされていました。
チョウガイが、おことにたずねました。
「おい、いったいおまえは、なにものだ」
おとこは、つるされたままこたえます。
「おれは、このむらのチョウガイさんに、もうけばなしをもってきたんだ。それなのに、まだあえないうちに、こんなめにあってしまったんだ」
チョウガイは、おとこがじぶんのなまえをいったので、びっくりしました。
「おい、チョウガイはわたしだよ。わかった、おまえをたすけてやるから、そのもうけばなしとやらを、きかせてくれ」
チョウガイは、うまくライオウをごまかして、おとこをひきとりました。
おとこは、やっとじゆうになって、チョウガイにあいさつしました。
「わたしは、リュウトウといいます。そのもうけばなしというのは、あのリョウセイケツがまいとしおくる、サイケイへのおくりもののことです。あれは、くにのひとびとをくるしめながらためた、わるいおかねです。どうせなら、おれたちでぶんどってやりましょう」
チョウガイは、なるほどとおもい、そのざいほうをぶんどるけいかくを、たてることにしました。そのためには、もうすこし、なかまをあつめなければなりません。