だい6かい あやしいおとこ
じぶんからやくしょへいったヨウシは、ひとごろしをしたものの、まちのあばれものをたおしたので、つみをかるくされて、ほくけいというまちに、ついほうされることですみました。
ほくけいをおさめるリョウセイケツというひとは、おくられてきたヨウシをみて、とてもきにいりました。なんとかヨウシをとりたててやりたいとおもったリョウセイケツは、おおぜいのまえで、ぶじゅつのしあいをさせました。
ヨウシは、サクチョウというつよいぶしょうと、みごとなたたかいをし、みんなにみとめてもらうことができました。
さて、このリョウセイケツというひとは、まいとし、じぶんのおくさんのおとうさんの、サイケイというひとのたんじょうびに、きんぎんざいほうの、たくさんのおくりものをしていました。サイケイは王さまにつかえるだいじんで、あのコウキュウとならぶ、わるいだいじんでした。だから、リョウセイケツが、きょねんおくったおくりものも、さんぞくにうばわれてしまっていたのです。
ところかわって、うんじょうというところに、ライオウというやくにんがいました。
あるばん、ぶかをつれてみまわりをしていると、おてらのなかに、だれかがねています。
「おかしいな。このおてらには、だれもすんでいないはずだが」
ライオウが、ねているおとこをみてみると、はだぬぎになった、からだのおおきなおとこです。ライオウがいいました。
「あやしいやつにちがいない。おい、こいつをなわでしばれ」
ライオウのぶかたちは、おとこをなわでぐるぐるしばりました。そして、ちかくにある、チョウガイというひとのうちへつれていきました。