https://kakuyomu.jp/works/1177354054884121209/episodes/1177354054885033412
李白は剣の達人だったという説がありますが、実際はただぶら下げてたレベルだそうです。水滸伝研究でも有名な高島俊夫氏の著書「李白と杜甫」を読み、参考と致しました。(反映はさせてません)
酒を愛し、自由奔放に詩を詠みながら諸国を渡り、何者にもとらわれず生きたかと思うと、死後は天界に上って仙人となった…というように、中国の人が理想と描くような人生を生きたかのように思われる李白。実際には、仕官に苦戦していた人付き合いの下手な人物であったようです。
ものごとを大げさにたとえることを「白髪三千丈」と言いますが、その言葉を作り出した李白自身が、後世になっていろいろとエピソードを盛られまくってしまったのはなんとも皮肉と言えます。
伏魔伝は小説なので、事実はともあれ、一般的な解釈を採用して話を作っています。
なので本作の李白は強く、頭が良く、飄々としています。鋼先の師にはぴったりかなと思いました。
また、李白の魔星を天傷星(武松)にしたのは、酔拳と宋江との絡みを活かしたかったからです。
宋江と武松は初対面で義兄弟になっています(再会後は何の接触も起きませんが)し、武松は酔拳を使う、というのが中国では一般的な認識になっているんですよー。