カクヨム更新。安禄山の準備が着々と進んでいます。

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引き続き史実の回です。

安禄山の野心は周知となっているのにも拘わらず、自分の思い込みによって諫言を退けていく玄宗。裸の王様を地で行く愚行が、やがて天下万民を苦しめる結果となります。

英明なままの玄宗であれば、乱を防げたであろうというのが史家の一般論のようです。逆に言えば、よくこんな事態になるまで放っておくことができたな、という呆れた結果だということです。

昔、周の幽王が美女に溺れて国を失ったエピソードに、とても良く似ています。

しかし幽王と違うのは、玄宗は若い頃、努力して国の繁栄を築いた明君でした。いかに楊貴妃が美女だったとはいえ、自分が心血を注いだ国を、まったく気にしなくなるほどに変われるものでしょうか?

伏魔伝は、玄宗に向けてそんな疑問をこめた作品でもあるのです。

そして、中国史独自の「美女に溺れて国を失う」という定番劇は、この玄宗をもって最後となります。(清の西太后はまたちょっと違う)

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