https://kakuyomu.jp/works/1177354054884121209/episodes/1177354054887036788
今年の2月に作品全体の見直しをして改訂した際、かつての7回と8回を併せて一本化し、代わりに追加として書いた一回がこの話です。
安史の乱は、中国国内を大混乱に陥れた事件で、その後も人々の心、特に皇帝たちの精神が不安定になる時代が続きます。そんな中で起きる僕固懐恩の乱という事件があるのですが、それにまつわる人物を中心にこの話を書いています。
最初は僕固懐恩自身を女体化して…という構想を立てましたが、年齢的に苦しすぎるので娘を主役にしました。あと、出番を作りたかった天猛星(秦明)に何も思い浮かばず、単に呉文榮の持っている星の一つとなっていたのが心残りだったためです。
ボーイッシュな少女はこれまで出していなかったので、この機会に出しました。一人称がボクなのはあざといですが、そういう流れが妥当かな、と思います。だって部族名が僕固ってんだから、これはボクっ娘にするしかないでしょう…
ちなみに麗華という名前は彼女の本名ではないかもしれませんが、嫁いだときに送られた名前に麗華という二字が入っていたのを参考にしました。
僕固懐恩の乱はかなり理不尽な話で、今回の末尾に全容を補足しています。その暗さを補う意味もあり、全体としてはドタバタのギャグ回にしています。そのうちに李秀の悲劇が始まるので、その前に笑いを取らせたかったのです。