第三回 収星の旅
第十五回 収星陣大分断
第四十六回 小さな終わりと大きな始まり
以上の3話にそれぞれ、鋼先がこの旅に対して思っていること、決意を加筆しました。
といっても、自らの成長を期待して勇往に前進するとか、世の平和を乱す悪を打ち破るとかではありません。(前者は応究で後者は魯乗が相当するけど)
鋼先は根の優しい、ただのお気楽な若者で、特に望みがありません。かといって臆病ではないので、理不尽なことには相手が誰であろうと立ち向かう負けん気があります。しかし、神々が相手ではさすがに勝ち目がないのでヤケを起こしたりします。
鋼先が一番気にしていることは、自分の弱さです。もしも彼が雷先や応究くらいに腕が有れば、ひとりで旅に出たでしょう。また、天魁星に衝突されて命を落としたのが雷先であったなら、兄を心配して旅に同行したでしょう。魯乗や萍鶴にも、最初から礼を尽くして協力を仰いだかもしれません。
自分の弱さを心得ている鋼先だからこそ、何者かの野望のために自分たちが捨て駒のように使われていることに敏感に気付きます。相手が正面から戦って勝てる相手ではなさそうなことも気付いているので、ひたすら状況に耐えながら逆転する時を狙う、という話になりました。